生きものたちの饗宴

 2022年5月22日〜23日、久しぶりの撮影に行ってきました。急遽決定した広島県三原市「ひよめき」さんでの大地の再生講座。重機を使わず手作業で基本を押さえる講座は、中国地方の里山風景と相まって、終始やわらかくのどかな雰囲気で進められました。

おばあちゃんの家みたいな「ひよめき」
野菜をたくさん育てて、カフェもやっている

 小豆島でオリーブを育てている方、山口でお米をつくっている方、この地を選んで移住された方、生口島で猟師をやっている方、昨秋のクラファンで熱い応援をくださった方、「尾道の台所」の西山優子さん、編集の最終段階で的確なアドバイスをくださった映画監督の田中トシノリさん、岡山「円結」で「杜人」を観てくださった方……。30名を超える参加者さんが集まって、風の草刈り、水脈づくりを中心に「基本の手作業」を学ぶ2日間でした。

 テーマは「つなぐ」。

 重機やチェーンソーの音がほとんどない中で、矢野さんもお一人お一人に大切なことをマイクを通さず伝えていきます。

熱心に聴き入る参加者さん

「表層5センチ。大気と大地の境界面にあたるこの表層5センチの改善が、実は重機よりも力を発揮する」

「水が走らないこと。自然界の動きは、等速、等圧。直線でなく流線形」

「深追いしない。30分だったら30分でできることをやる。焦らず慌てずゆっくり急ぐ。実は、それは渦流の動き」

「やり過ぎない。一見、どこをやったの? くらいがちょうどいい。それが雨風の技。これは、ちょっとやり過ぎ(笑)」

「遠ざけるんじゃなく、リスクを背負う。生きていくってことは不安定が大前提」

「『見る』んじゃなく『観る』。よく観て、察する。そうでないと、いのちはつなげない」

「ちゃんとやってるはずのに、なんでうまく行かないのかと悩んだ時期もある。でも、ある時、いや、それは自分のやり方がまずいんだ、と気がついた。それからは、そう決めた。そうしたら、迷わなくなった」

「畝溝(うねみぞ)をつくってから畔溝(あぜみぞ)をつくる人がいるけど、逆。畔溝を先につくらないと空気と水は循環しない。人間社会も同じ。いまは私益、共益、公益の順番になっていて、自分の生活、自分が直接関わる場が満たされて初めて公益を考える、というふうになっている。それではいのちをつなぐ循環は保たれない」

「かつて水脈整備は集落で最も重要な結作業だった。大人も子どももみんなが関わり、その中でそれぞれが体感で学び、集落の安息状態を保っていた」

人間は群れを成す動物

 矢野さんの言葉を、職場の状況や家庭、ご自身の人生と重ねて噛み締められた方もありました。風通しが良い。息ができる。どんな場所でも、大事なことは同じ。それは頭でなく心が教えてくれること。

 講座中の言葉以上に、矢野さんの言葉が胸に響いたのは、実は朝食後の何気ない語らいの中での体験談でした。いつか、誰かの役に立つ日が訪れるかもしれないので、シェアしますね。

「2mの脚立に立って、後ろにひっくり返って、コンクリートの三和土に頭を打ちつけたことがある。落ちる瞬間、大切なのは身体の力を抜くこと。そして打ちつけた瞬間は息を吐く。それからゆっくり息を吸う。救急車を呼んでもらって来るのを待つ間、武道の先生に電話して聞いてもらった。こういうときはどうしたらいいか、と。
 先生曰く『とにかく氷で頭を冷やしなさい』。だから救急車に乗ったらすぐ「頭冷やすものありませんか」と救急隊員に聞いた。氷はないけど保冷剤はある、と保冷剤を出してもらって、冷やし続けた。
 病院に着いたら、誰が診るか決まるまで、処置もなしに待たされた。これがすごく長い。2〜3時間待ったと思う。その間、看護師さんに頼んで氷を持ってきてもらった。何度も、何度も。その氷のおかげで、脳内の血管が破れることなく、いまがあると思う」

 話を聞きながら、私は「北の国から」の最終回を思い出していました。ひとり吹雪の小屋に取り残され、傷を負った黒板吾郎さんを。絶対助からない状況で、機転と忍耐、最後は「気力」で生き延びる姿を描いた、あの最終回を。

息をしている限り あきらめない


 かつて豪農だっただろう家に引っ越し、自給自足と共同体の暮らしを実践している花ちゃんの「ひよめき」という場は、あたたかいだけでなく、いのちがひしめき、せめぎ合う場所でした。

 ウグイスにスズメ、カラスにシロサギ、クロアゲハ、シジミチョウ、トンボにハチ。ムクムク顔を出すタケノコにヨモギ、ヘビイチゴ、アザミ、フキ。ものすごい数のトノサマガエルに、それを狙うヤマカガシ……。

マムシほどではないけれど、毒牙を持っているヤマカガシ(見えるかな)

 早朝の光は青々と神々しく、すべてを祝福し、浄化しているようでした。
 今日いのちが絶えるかもしれないけれど、それを心配する生きものなんておらず、それぞれが朝露と真新しい光を喜び、いのちそのものの歓びを享受している。その場に立っていると、細胞の一つ一つが満たされていく感覚に陥りました。

「杜」=「この場所を 傷めず 穢さず 大事に使わせてください」と人が森の神に誓って紐を張った場。そこは、まさに「祈り」の場に思えました。

 

 

 東京に戻って来て、人間ばかりが幅を利かせるまちに降り立つと、タイムスリップしたような、なんとも言えない淋しい気持ちになりました。

 たくさんのものを手に入れたつもりで、いったいどれだけのものを手放してしまったのだろう。

 でも、きっと取り戻せる。余分なものを手放しさえすれば。

「満たされなくて当たり前」と肚の底から思えるようになりさえすれば。

花ちゃんが育てたイグサで編んだ円座、まさに「渦」!
花ちゃん、たくさん、たくさん、ごちそうさまでした!

 さて、今週末から新しい劇場での上映がスタートします。

 5月27日(金)〜兵庫・豊岡劇場28日(土)〜愛知・名古屋シネマスコーレ千葉・キネマ旬報シアター

 27日は映画にも登場される大地の再生関西支部の増茂匠さん、友美さんと、28日は同じく出演もされている地理学の権威で矢野さんの恩師、堀信行先生と登壇します。キネマ旬報シアターさんには29日に伺って、なんと45分ものQ&Aトークをさせていただきます。

 劇場でお会いできるのを、楽しみにしています!

2022年5月25日 前田せつ子

封切りからひと月ちょっと。いま思うこと

 思えば、昨秋Motion Galleryで行ったクラウドファンディングが、最初でした。2021年9月18日の前、2週間近く、ずっと「どうやって想いを伝えるか」に格闘していました。なぜ、応援してほしいのか。それをきちんと言葉で伝える。雑誌で記事を書く仕事はしていたものの、自分の想いをとことん書くのは初めての経験だった気がします。

 書いた文章は1万字を軽く超え、読んでもらった方からは「長い! 半分にできないの?」とも言われましたが、紙媒体ならともかくWEBなんだから! 削るところなんてひとかけらもないんだから! と強引にそのまま載せることにしたのがリリース3日前。

 クラファンはスタートダッシュが肝心、と言われ、大地の再生の支部の方々、応援してくださる方には事前にお知らせして、その時を待ちました。リターン品もショールや手ぬぐい、パンフレットやDVDなど選び抜いた品を用意して、気分はセレクトショップを新規開店する前の高揚感と若干の不安でいっぱいに。

 そして、オープン初日。その日に目標額を達成し、その後、英語字幕をつけて国際版をつくる、子どもたちにわかるチルドレンズ・エディションをつくる、という二つの目標も達成して、当初の目標の495%、379名の方の応援をいただいてプロジェクトは終了しました。名もなき人たちでつくった映画を、こんなにたくさんの方が応援してくださったことが本当にありがたく、嬉しく、もったいない気持ちでいっぱいになりました。

 とはいえ、映画として出ていく以上、もっともっとたくさんの方に観てもらわなければならない。だとしたら、この379名の方には応援団、プロモーターになっていただかなくては。そこでMotion Galleryのプロジェクトでの呼びかけはもちろん、fbでチラシを撒いてくださる方を募ったり、大地の再生各支部の方にお願いしたり、友人・知人に声をかけたり、口コミで広めていただくお願いをしました。

 さすがに配給・宣伝までやるとは思ってもいませんでしたが、いまドキュメンタリー作品は続々と生まれていて、力のある配給・宣伝会社は何ヶ月も先の公開まで予定がギッシリ。やむなく、封切り館のアップリンクさんや制作スーパーバイザーの纐纈監督や、配給会社に勤め始めたかつてのワークショップ仲間に教えてもらいながら、やることに。

 正直、封切り直前の1ヶ月はやることがあり過ぎて一日一日が真剣勝負。公開直前に完成した「杜人ガイドブック」(編集=私、レイアウト=娘、の完全家内制手工業!)を特別鑑賞券とともにクラファン支援者の方に無事送ることができたときには、どれほど肩の荷が降りたことか。さらに、新聞などのメディアに取り上げてもらうお願いをしたり、知り合いという知り合いにお願いメールを送ったり、犬の散歩で会話を交わした方にチラシを渡したり、「封切りまでもう少しですね。ワクワクしますね!」と言われても、ワクワクなんてしているヒマはない!と叫びそうになる日々でした。

 結局、地方版への掲載はあっても、全国紙に取り上げてもらうことはなく、メジャーな媒体とは無縁で、行き届かない告知に不安を抱えたまま公開初日を迎えることに。最初の3日間はトークショーも組んで、満員御礼を目指しましたが、4日目以降はどういう方が観にきてくださるか、くださらないか、まったくわからない状況でのスタートでした。ところが……。

 その後のことは、これまでも書いたように、奇跡かしらと思うことの連続でした。

 アップリンク吉祥寺の劇場担当の方には「こんなに満席になるのって、『ドライブ・マイ・カー』がアカデミー賞でニュースになったとき以来。その前は……ちょっと思い出せないです」と言っていただいたり(ちなみにアップリンク吉祥寺では一番大きいスクリーンで10回近く満席を記録)。物販担当の方は「こんなにパンフレットの購入に長蛇の列ができるのなんて初めてです」と驚かれたり(ちなみに、「杜人ガイドブック」は1000冊、サウンドトラックCDは240枚納品)。当初2週間の予定だった上映期間は、現在5週目に入っています(5月26日終映予定)。

 ほか、大阪・第七藝術劇場、アップリンク京都、横浜シネマ・ジャック&ベティでロングラン、5月8日には岡山・円結(まるむすび)さんでプレイベント、13日からは本上映が始まり、14日からは川崎市アートセンターで、15日からは逗子・シネマアミーゴさんで上映が始まりました。いずれも初日は満席御礼となりました。

川崎市アートセンター アルテリオ映像館で。佐藤俊さんと一緒にアフタートーク!
逗子にある海辺のお洒落なミニシアター、シネマアミーゴでは鶴田真由さんと対談を

 

 何より嬉しいのは、観てくださった方の多くが「自分事」として真剣に受け止めてくださっていること。造園に限らず、ご自身の人間関係、生き方に重ねて、あるいは大きな視野で人類の課題として捉えてくださっていることです。そして、それを誰かに伝えてくださっていること。身近な方、ご友人に直接、あるいはSNSで顔の見えない誰かに。

 二度、三度と足を運んでくださる方も多く、ご友人やご両親、お子さんと一緒にいらしてくださる方も。何の予備知識もなく「今日は映画を観よう!」と観にいらして、パンフレットまで購入され、サインを求めてくださった方もいらっしゃいました。

 大手メディアでの宣伝など全くしなかった(できなかった)のに、お一人お一人の発信で広まって、映画館も増え、現在30館で上映が決まりました。小学館の老舗アウトドア雑誌「BE-PAL」は、4月15日に行った矢野智徳さんのお話会2回に分けて詳細に載せてくださっています。私の森.jpgreenz.jpという環境をしっかり捉えたメディアでも紹介してくださり、その記事には強い想いが込められて読み応えたっぷりです。

 また、ランドスケープ・デザイナーであり、「コミュニティデザイン」という概念の日本における第一人者でもある山崎亮さんが、ご自身のYouTubeチャンネルでこんな発信をしてくださったり

 さらに、番組スタッフさんの推薦でラジオ*bayFM/THE FLINTSTONE→6/5(日)夜8:00〜放送も決まりました。すでに収録(リモート)は終わっており、正直、穴があったら入りたい気分ではありますが、千葉県を中心に関東地域、radikoでは全国で聴けますので、よろしくお願いいたします。

 

 クラファンでご支援をいただいた方への御礼のメッセージに、最後に添えていた言葉があります。

 初心者の拙い映画ですが、どうか、届くものがありますように。

 そして、願わくば、この映画が小さな種籾となり、あちこちで杜人の芽がふいて、人間だけが自然の調和を邪魔することなく、人と植物、虫や鳥、動物たち、生きとし生けるすべてのものがこの地球を生きる仲間として、支え合い、補い合う世界に、わずかでも近づきますように。

 それはきっと人間にとっても生きやすい世界だと信じています。

 映画の成功は目的ではありません。矢野さんの言葉を借りれば「同じ生きもの同士、わかり合える」世界へ、少しでも近づきますように。これからも、草の根が見えないところへ柔らかい根を伸ばしていけますように。

 非力だからこそ、足りていないからこそ、差し伸べられる手があって、補い合うことで循環が生まれ、バランスが保たれていく。それを実感する日々です。どうぞ、引き続きよろしくお願いいたします。

       2022年5月17日 前田せつ子 

封切りの日、家に戻ると届いていた御花。会社員だった頃の後輩で、四半世紀に及ぶ友からの

全国28館で上映決定しました!

 4月15日(金)アップリンク吉祥寺での封切りから27日目を迎えました。

 当初、2週間の上映だったのが現在4週目。5週目の上映も決まりました。大阪・第七藝術劇場、アップリンク京都、横浜シネマ・ジャック&ベティでもロングラン公開中です。

 アフタートークの後、サイン会(おこがましい!)の時に「どちらでお知りになりましたか?」と尋ねると、「チラシを見て」「予告編に惹かれて」という方も多いのですが、それ以上に多いのが、「友人に勧められて」「知り合いのFacebookで見て」というお返事。公開した後、観てくださった方の多くが、「杜人」プロモーターになってくださっているのが本当に驚きで、ありがたいです。宣伝力がないことを見越して、というか、私もトークでお願いしていますが、実際に行動に起こしてくださっていることの凄さ。美しい波形を描いて多くの方に届いていることが本当に嬉しいです。

 そんな口コミは全国に広がり、上映したい、というお申し出をいただくことも少しずつ増えてきました。

 現在、全国28館で上映が決定しています。心より御礼申し上げます!

 この週末は山口の実家に立ち寄った後、岡山県総社市にある「円結(まるむすび)」でプレ上映&監督トークに出させていただきました。

「円結」という名前の通り、古民家を素敵にリフォーム、いろんな人が集まって語らい、学び、遊ぶ場!
「杜人」に出演している方が5人も! さて、見つけられるかな?

 311後に東京を脱出、総社市に移住されたムーキーさん(向坂雅浩さん)は、DJもされているということで、音響へのこだわりが素晴らしく、私も堪能させていただきました。あたたかいコミュニティ、早くも再会を心待ちにしています。
 円結さんでは、なんと大地の再生ミニ・ワークショップも同時開催! 講師は大地の再生岡山支部の杉本圭子さん! 映画を観て、ワークショップまで体験できるなんて、この場ならでは。詳しくはこちらをご覧くださいね。

 明日5月12日は、アップリンク吉祥寺で最後のアフタートークを行います。いま予約状況を見たら、まだまだ席が空いています。よかったら、ぜひお出かけくださいね。

まさかのロングラン? GWも延長上映決定!

 4月15日(金)の封切りから12日。
 アップリンク吉祥寺では一番大きいスクリーン3が、これまでに満席8回。

 横浜シネマ・ジャック&ベティも4月23日(土)初日は、矢野さんのアフタートークがあることも手伝って、補助椅子が出るほど満員御礼でスタートしました。

静岡の現場で深夜まで作業した後、駆けつけた矢野さん。この時のお話はこちら

 

サイン会は長蛇の列に!20年選手の作業ズボン姿で
シネマ・ジャック&ベティの梶原支配人と矢野さん
なんと、辻信一さんも駆けつけてくださいました!

 同じ週末、監督・前田は京都、大阪へ。アップリンク京都は奇しくもアースデイ、4月22日の公開。出演者でもある大地の再生メンバー、さがひろかさんが駆けつけてくれて、一緒にトークをしました。

お洒落でスタイリッシュなアップリンク京都にも「杜人」看板!

 この日、お客様として映画を観にきてくれた松下泰子さんにも出てきてもらって、現場の空気を伝えていただきました。サイン会の会場には懐かしい顔もたくさんあって、再会を喜んだり、新たな出逢いに感激したり。その足で大阪・十三にある老舗ミニシアター、第七藝術劇場へと向かいました。

ナニ!? このカッコよさ!!
大地の再生奈良支部の西尾和隆さんも加わって、アフタートークを。西尾さんの自然栽培三年番茶はあっという間に完売!
サイン会なんておこがましい限りですが、どこで映画のことをお知りになったのかなど直接うかがうことができる貴重な機会

 23日には再び第七藝術劇場でアフタートーク。ひとり登壇だと思っていたら、なんと客席に矢野さんの秘書(!)を務める岩田彦乃さんを発見。客席から少しお話しいただいて、生々しい矢野さんの日常を語っていただきました。

このラインナップに入れてもらえるなんて!

 というわけで、草の根の熱い応援をいただき、どの劇場も客足が途絶えず、上映の延長が決定! GWはアップリンク吉祥寺大阪・第七芸術劇場アップリンク京都横浜シネマ・ジャック&ベティへ、是非足をお運びください。

4月15日、満席でスタートしました!

 矢野さんやHEATWAVE山口洋さんをゲストに迎えた怒濤の週末をなんとか乗り切り、平日3日間のトークもなんとか終わって、舞台挨拶は21日(木)17:35回と24日(日)14:25回を残すのみとなりました。

 

 初日(金)は朝夕2回とも満席、3日目(日)も朝夕満席、そして20日(水)夕方の回も満席。アップリンク吉祥寺では一番大きなスクリーン3(席数98)が(トークのある日は最前列を空けたものの)お客様でいっぱいになりました。

 こんなに地味な作品を観に来てくださる方が、こんなにいらっしゃるなんて、もう、胸がいっぱいになりました。

嬉しい「満席」の札!

 予想通り、矢野さんは上映開始時間には間に合わず(仙台から早朝の新幹線で駆けつけられました)途中からの鑑賞でしたが、その後のアフタートークは20分という短い時間にもかかわらず、人となりと本質が伝わる充実したお話を聞かせてくださいました。

2回目のトークの後、大撮影会!

 実は1回目と2回目の間に国立でのお話会を挟んで、この日の矢野さんは喋りっぱなし。前日深夜まで仙台の作業をし、翌日も朝イチから仙台に戻るハードな行程を、渦を巻くように全力でこなしていかれたのでした。

慣れないサインにも挑戦!
矢野さんのお花は、なんと実の妹さんからでした。秘書の岩田彦乃さん、ワンピース姿!
「杜人」の自主上映担当、井上弥奈美さんも大忙しの一日

 そして翌日、16日朝は山口洋さんを、16日夕方は纐纈あやさん(制作スーパーバイザー)を、17日朝はナレーションの光野トミさん、林揚羽さんをゲストにお招きして、アフタートークをしていただきました!

 詳しくは書きませんが、おひとりおひとりにいただいた貴重な言葉、決して忘れません。

ほぼ満席の2日目朝。山口さん、ライヴの時とはまた違った真剣な表情で真面目に話してくださいました
3日目はナレーションの光野トミさん、林揚羽さんをゲストにお招きして。林さんの言葉に客席が涙ぐむ場面も
「杜人ガイドブック」と「MORIBITO」サウンドトラックCD! 行くたびに納品するくらい皆さんの手に渡っていきました!

 

いよいよ明後日封切り!九州での公開も決定!!

 なんと言ったらいいのでしょう、この気分を。あえて言うなら、出産を目前に控えた緊張感、に近いのでしょうか。

 昨夜、アップリンク吉祥寺のサイトで上映時間、舞台挨拶のスケジュールが公開になりました。オンライン予約も始まっています。ただ、システムが一部回復したばかりで、過去15ヶ月館にオンライン予約した人でクレジットカード情報を登録している人に限ってできる状況。本日13日から窓口で15日(金)から1週間分のチケットが販売になるので、特にアフタートークのある最初の3日間は、事前にチケットをご購入いただいたほうが確実だと思います。何度もご足労をおかけすることになって申し訳ありません!

 特別鑑賞券をお持ちの方は、予約ができず、窓口でお引き換えいただく形になるので、特にご注意くださいね。もちろん、当日でなく、事前に引き換えていただけます。

 そして、最新情報!

 九州地方の皆さま、お待たせしました! 福岡と宮崎での公開が決定しました!

 一館は、こんなにお洒落なところで上映してくださるんですか!? と耳を疑ったkino cinema天神

 そしてもう一館は、宮崎の映画文化を支えてきた志高くあたたかい映画館、宮崎キネマ館!!

 上映時期はこれからですが、どちらも、とても魅力的で素敵な映画館です。

 kino cinema天神で上映を決断してくださった編成の青松俊哉さんは、kino cinemaにいらっしゃる前には宮崎キネマ館にいらしたとか。制作スーパーバイザーの纐纈あやさんの「ある精肉店のはなし」を上映された時のことを懐かしそうに話してくださいました。

 宮崎キネマ館の支配人、喜田惇郎さんは、なんと過去2回も朝日新聞の記事に登場されている若き映画人。2回目はこちら。なんと、YouTubeチャンネル「タウンみやざき」でも情熱あふれる映画紹介をされています。

 この時代に映画館を運営していくのは、「良質な映画体験を多くの人に!」という並外れた情熱と映画文化への矜持、強靭な意志がなければできないこと。

 封切り前に上映を決断してくださった二つの館を、皆さん、どうか応援してください。

 

 矢野さんの出身地は福岡県北九州市。「杜人」の冒頭、屋久島に続いて映る映像は北九州市小倉区です。公開の折には私も駆けつけたいです。私の両親も熊本出身、九州の地に還ることを、心から楽しみにしています。

2022年4月13日 前田せつ子

 

B2ポスターです

メディアでの告知が続きます!

 青楓の季節になりました。まだ4月も半ばだというのに真夏日だなんて、あの爽やかな季節はどこへ行くのでしょう。

 さて、いよいよ封切りまであと4日。雑誌、新聞、WEBメディアでの告知が続いています。4月11日付でアップされたのがアップリンクの新配信プラットフォーム、DICE+オンライン

「DICE+」創刊スペシャル+新作映画紹介として、あの話題作『TITANE/チタン』と並んでの紹介です。これまでにYouTubeにアップしている「風の草刈り」「表層の水切り」などの動画とともに映像たっぷりで紹介されています。是非、チェックしてみてください。

 また、WEBマガジン、シネマカルチャーのTOPICS欄でもご紹介いただきました。

 そうそう、映画.comでご紹介いただいているのをご存知でしょうか? いち早くレビューを書いてくださったのは、編集長の駒井尚文さん。評価は3.5。さあ、これからどうなるかは、みなさまにかかっています。

 そして、現在発売中の雑誌、新聞はこんな感じ。

 上の写真には入っていませんが、4月9日発売のアウトドア情報誌「BE-PAL ビーパル」5月号映画紹介欄にも! また、4月20日発売のタワーレコード フリーマガジン「intoxicate」にも記事が掲載されるので、見つけてくださいね。

 

「野菜だより」は温野まきさんの執筆で全6ページ、矢野さんが語る自然栽培が紹介されています
「I 女のしんぶん」は「i女性会議」が月2回発行する機関紙。畏れ多いです

 とはいえ、伝わる強さ、という意味では、口コミ、チラシにかなうものはありません。どうか、みなさま、「杜人」って知ってる? と広めていただければ、ありがたいです!

 

 

大阪、京都、横浜の舞台挨拶・トークショー情報です!

さて、アップリンク吉祥寺に続いて、大阪・第七藝術劇場、アップリンク京都、横浜シネマ・ジャック&ベティでの舞台挨拶&トークショーが決まりました。

第七藝術劇場

4/22(金) 12:25回上映後 前田せつ子(監督)、出演者(関西で活動中の大地の再生メンバー!)

4/23(土) 10:00回上映後 前田せつ子(監督)

アップリンク京都

4/22(金) 9時台回上映後 前田せつ子(監督)、出演者(関西で活動中の大地の再生メンバー!)

横浜シネマ・ジャック&ベティ

4/23(土)11:05回上映後 矢野智徳(出演者)


4/24(日)11:05回上映後 前田せつ子(監督)


5/3(火祝)時間未定 山口洋(音楽)、前田せつ子(監督)
 *上映時間は決まり次第、お知らせいたします。

チケットの発売については、各劇場のサイト、または窓口へお問い合わせください。

京都、大阪、横浜でお会いできるのを、楽しみにしています!

山口洋さん、GW真っ只中での登壇!「杜人」オリジナルサウンドトラックCDも各劇場で販売します!
矢野さんはひとりで登壇! 
全国津々浦々行きたいです!

舞台挨拶・トークショーのお知らせ

いよいよ1週間後、4月15日(金)にアップリンク吉祥寺で公開初日を迎えます。

初日から1週間、下記の日程で舞台挨拶・トークショーを行います。

是非、生の声を聞きにいらしてくださいね。

初日には矢野さんが登場です!

4/15(金)9:35回上映後 矢野智徳(出演者)、前田せつ子(監督)

 

4/15(金) 17:25回上映後 矢野智徳(出演者)、前田せつ子(監督)

山口洋さんにもソロ・ツアーの合間を縫って駆けつけていただきます

4/16(土)9:35回上映後 山口洋(音楽)、前田せつ子(監督)

 

   

纐纈あやさんも登場!

4/16(土) 17:25回上映後 纐纈あや(制作スーパーバイザー)、前田せつ子(監督)

「くにたちお話の会」の光野トミさんもいらしてくださいます!

4/17(日)9:35回上映後 光野トミ(ナレーション)、林揚羽(ナレーション)、前田せつ子(監督)

女優の林揚羽さんも!

     

4/17(日) 17:25回上映後 前田せつ子(監督)

このあたりから前田せつ子ひとりになります

4/18(月)9:35回上映後 前田せつ子(監督)

4/19(火)夕方の回上映後 前田せつ子(監督)

4/20(水)9:35回上映後 前田せつ子(監督)

4/21(木)夕方の回上映後 前田せつ子(監督)


いずれもチケットの販売についてはアップリンク吉祥寺のサイトをご覧ください。

劇場でお会いできるのを、出演者&スタッフ一同、楽しみにしています!!

封切りまであと8日! 本編冒頭映像、限定公開しました!

 さあ、封切りまで、あと8日。予告編(1分50秒)を見飽きた方へ。本編冒頭映像(4分)を期間限定公開しました。

 屋久島、平野の荒磯からエコヴィレッジ”aperuy”へ、そして北九州の井手浦へ。ある意味、映画のすべてが凝縮されているとも言えるタイトルまでの4分。
 ナレーションは光野トミさん。半世紀を超える歴史を持つ「くにたちお話の会」の立ち上げ時からのメンバーで、つい先日90歳のお誕生日を迎えられました。

 マスメディアでの告知はまだまだ追いついていませんが、草の根の宣伝告知が静かに広がっているのを感じます。どうぞ、これからのカウントダウン、一緒に、よろしくお願いします!

葉桜の季節もまた美しい
目を惹きつける黄色はきっといのちの発現